戦後の日本は、とにかく食べ物が無く悲惨な時代であったと…祖母から何度も聞いてきました。祖母が小さかった頃、日本は終戦を迎え…とにかく皆がむしゃらに頑張って生きてきたと言っていました。私たちの世代は、戦争を経験することもなく、食事に困ることもない本当に恵まれた世代であると言いますが、戦後の日本人よりも現代の日本人の方が可哀想だと…言っていました。
幼い私は、サツマイモしか食べられなかった祖母の幼少期よりも、ハンバーグもエビフライもパフェも、好きな物が食べられる現代の方がよっぽど幸せなのに、なんで可哀想なんて思うのだろうと不思議で仕方ありませんでしたが、大人になるにつれて、この言葉の意味がどんどん心に染み渡ってくるのを感じます。確かに食事に困ることはそうそうない時代でしょう。
まぁ、育児放棄をしているような家庭等の場合は別として、ある程度大人になって仕事をするようになれれば、食事に困ることはまずないでしょう。どんなにお給料の低い仕事であろうが、働いていれば何とか食事くらいの収入はあるでしょうからね。また、ファミレスやコンビニ、100円ショップ等、激安食品も相当普及しているので、食事に困ることはないと思います。
好きな物を食べ、好きな服を着て、好きなテレビ番組を見て…食べきれなかったものは平気でゴミ箱へ捨てる。こんな生活、戦後の人たちからしたら考えられないような行為であり、人によっては“愚行”とすら感じてしまう方もいらっしゃることでしょう。
しかし、そんな“恵まれている”とも思える現代では、“心の貧困者”が急増している背景があります。育児放棄の件もそうですね。自分勝手な子供が自分勝手に子供を作ってしまい、自分勝手に放棄する…これも現代社会の生み出した心の貧困者の1例になることでしょう。
また、将来に対しての夢や希望、生きることに対しての熱意が…戦後の人とはくらべものにならないくらい劣化してしまっている人も年々増えているそうです。初来夢を聞いても、「特に…」ですとか、「分からない」ですとか、「今は考えていない」等々、未来に対して何の意気込みも感じない回答が増えてきたと、ある学校関係者の友人がため息交じりに言っていました。「これではこの先の日本は機能しなくなってしまうのではないか…」と。これは恋愛にも大きく関わってくる話です。
恋愛に対する熱意も、冷めた感覚の人が増えているので、少子化者社会と言われている今…数年後、数十年後には、ますます少子化問題が降りかかってくるのは目に見えています。「恋人を好きな気持ちはあっても、結婚までの感情は無い。むしろ結婚なんて面倒なことはしたくない」そう思う若者は決して少なくないそうです。
心の貧困者…これは何とかならないものでしょうかね…。人を好きになっても、どうしようもない気持ちが湧きあがってくる人の多くは、その伝え方を間違ってしまい、“ストーカー”になってしまう始末ですしね…。皆さんには、もっと多くの感情を持ってもらうためにも、たくさんの本を読んでたくさんの映画を見ることをおススメします。こんな心の貧困者ばかりの日本でも、潤いのある人生を送るためには、まず、心を潤して…素敵な恋愛をすることも大きなポイントとなることは間違いありませんからね!
少し、自分が冷めているかも…と感じてしまわれている方は、特に実行していただきたいものです。潤った人生と冷めた人生では…同じ長さであっても太さが違う有意義な時間になることでしょう。有意義な人生は、必ず“生きている幸せ”を実感させてくれ、今、置かれている環境に感謝する気持ちもでてくるでしょう。そうなった時、初めて“人として生きている意味”を実感できるのではないかと…私は思いますね。